異端医学生のぶつぶつ医療コラム。

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異端医学生のぶつぶつ医療コラム。
NO. 8  105回医師国家試験レポート(11_02/21)


ishimichi.netが掲げている目標の一つである「医学部潜入レポート」において、
医師国家試験をレポートしなければ、それは、嘘かなと思う次第であります。

ということで、医師国家試験潜入レポ!!

<どんな試験なの??>


第105回医師国家試験(2011年2月12日〜14日)

医師国家試験とは、医学部を卒業(または卒業見込み)の学士習得者が受験可能な、
医師という免許をとるための資格試験。

ただしくは、このあと、免許を申請し、医籍というものをとらねばならないのですが、
そうゆう話はおいといて。
毎年、約1万人弱が受験、合格率は85〜90%の試験です。

合格率85%も受かるから、簡単な試験なんでしょ?
と思われるかたもいらっしゃるかと思います。
しかし、そうではない。

ほとんどの場合、医学部の学生は、医師にしかならない。
国家資格をとらないと、なににもなれないのです。

よって、 僕みたいなごくわずかな例外をのぞけば、
学校の成績が優秀だった方々が、生存競争をするわけです。
ちなみに、採点基準は正式には明かされていませんが、どうやら絶対評価+相対評価。

大学としても、国家試験の合格率は、その大学の評価に直結するため、
力を入れて、学生のケツをたたきます。
それはもう、学校の威信をかけてプレッシャーをかけます。

学生は1年間、場合によっては数年間、この試験のためだけに勉強をして、
準備をして臨む、そうゆう試験です。


医師国家試験は、全国で10か所ほどの試験地で同時に行われます。
ちなみに関東圏は、東京会場。
東京は2会場あって、明治学院大学または大正大学。

全国のうち、3割程度が東京で受けます。
だから3000人弱ですか。

試験形式は、合計500問の択一試験
試験範囲は「医学」。
ガイドラインがあって、出題範囲が決められていますが、
おおざっぱにいえば「厚生労働省のもとで医師として働くのに要る知識の全て」が
範囲となります。


試験は3日間にわたり、一日あたり3単元。
つまり、一日目A問題、B問題、C問題
以下、I問題まで。9単元。

このうち、一日ひとつは、「必修」といわれ、採点基準が正答率80%の問題があります。
今年は、CとFとHです。
残りは、60%が合格ラインといわれております。

加えて、「禁忌」選択肢というものがあります。
これは、間違って選ぶと、患者さんを殺してしまうような選択肢。
これを、2〜3問踏むと、それだけで、不合格となるらしいです。

<レポート・前日>

たいていの学生は、試験会場の近くに宿をとります。
仲の良い人と、または学校単位で。

会場と遠い所に住んでいる学生はあたりまえ、近くでも宿をとります。
メリットは、精神的安定。
みんなで答え合わせができたり、復習ができたりです。

僕は、宿をとる予定はなくて、自宅から通うつもりでした。
それのほうが精神的安定が得られるかなと。

しかし、ご存じのとおり、2011年の2月11日〜14日の
関東地方の週間天気予報は、なんと大雪。

当日、交通機関の遅れのせいで、バタバタしたらくだらない!と思い
試験の3日前に、慌てて隣の駅に宿をとりました。
結果、宿にはひとりきり。

(これが、吉とでて、そして凶とでた。)


<レポート・1日目>

A問題:9:30〜11:30(120min)
B問題:13:15〜15:00(105min)
C問題:16:00〜17:00(60min)


A問題
会場は50人くらいのものから、120人くらいまでいろいろ。
自分は最大級の120クラス。
うちの大学の学生は6名ほど顔が見える。
二つ後ろの一列右に、友達がいた。
心強い。

試験まで、とりあえず緊張した。普通に。
お約束のように、最初の受験番号をマークミスした、後で気づきました。
あぶねぇ。
試験がはじまったら、不思議と変な緊張はない。
これが国家試験であるということは、頭の片隅へ。
周りはなにも見えず、ただ、眼の前のものに集中。
問題の手ごたえは、まぁ普通。やや簡単?
この調子でいけば免許が取れる!と勢いをつけるには、ちょうどよい
感じでした。


B問題
昼休みを普通にコンビニのおにぎりですませ、午後へ突入。
問題はやはり普通。
分からない問題もあるけど、そうゆうのはもう諦める。
まだ、全体の2/9か・・・と気が遠くなる思い。


C問題
必修。やはり緊張。落とせないというのはやはりプレッシャー。
でも、問題は普通。
1時間の集中を終えれば、帰れるという気合いで、一日目を終える。
一日目終わり、すでに疲労困憊気味。


一人なので、なんのスケジュールに縛られることもなく
夜は早くに寝ました。22時ごろ。

<レポート・2日目>

D問題:9:30〜11:30(120min)
E問題:13:00〜15:00(120min)
F問題:16:00〜17:00(60min)

6時起床。
ホテルの朝ご飯を食べて出発。日曜日の朝なので、町の様子も静かです。



D問題
昨日のリズムをそのままにDへ突入。悪くはない。
試験開始前の緊張はあるものの、
解きはじめて、問題に向き合えば、周りは見えないので
緊張は感じない。集中はできている。
しかし、まだ全体の半分終わっていない。
朝なのに、だいぶ疲れた。

昼休み
飯が半分しか食べられなかった。

E問題
急に問題のレベルが上がった・・・気がした。
たぶん、上がっているはず。
分からない問題が増え、自分の答えに自信が持てないものも
ちらほら。
しかし、自分の知識を、最後は信じるしかない。
これで間違えば、それはそこまでだったということ。


F問題
必修。これが大変だった。
難しい。
それでもひとつひとつ、できる限りベストをつくす。
あまりに難しい問題は、みんなもできないから、気にしない。
必修なのに、みんなが選べないような問題は、良くない問題のはず!

帰り道の空がきれいで、よけいに落ち込んだ。

疲れ果て、21時に就寝。


<レポート・3日目>

G問題:9:30〜11:30(120min)
H問題:13:00〜14:00(60min)
I問題:14:40〜17:00(140min)



5時に起床。6時まではうつらうつら。
朝食がのどを通らない。
自分ではあまり意識していなかったが、
ホテルの朝食のオレンジジュースが震えていた。

月曜日の朝ということもあって、少し早めに、ホテルをでる。

G問題
それでも、最終日。これが終われば帰れる。
今日のテーマは、「丁寧」に設定。
最後まで丁寧にやりきろうと、こころに決めて、
受験票に丁寧を意味する「T」をメモ。
あまりに、大げさに文字を書くとカンニングと思われるので、
鉛筆が触って、汚れちゃいましたみたいな雰囲気で。


H問題
最後の必修範囲。
これも、難しかった・・・と思う。
でも、自信はある。自信のある答えを並べていく。
おれの6年間を見てくれ。


I問題
最後の単元。最後にきてなぜか2時間20分という最長単元。
問題としては難しくない。
基本的なところが多い。時々知らないもの。
ただ量が、量が・・・。

途中で考え方を変える。
これは最大の得点チャンスだと。
丁寧に、丁寧に。

一通り終えて、一息ついて見直しを始めようとした時点で、
1時間40分たっていた。
よくもまぁ、集中したものだ。
一度は寝ると思ったのに。

模試でも、この単元では、だいたい1時間で一回寝る。
これが本番の力か。最後の集中力か。

そして終了。
終わった。たまたま斜め後ろの席だったクラスメイトと、握手。
会場を出るまでにクラスメイトを見つけては、握手、ハグ。

帰り道
雪だった。
たまたま、一緒になった友人と、お互いをねぎらいながら駅まで歩く。




終わった。
これ以上は出せない。
というのが、正直な感想だった。
これで落ちていたら、もう、仕方ないという気分で、寝ました。

以上が、国家試験の3(+1)日間のレポートになります。


合格発表は3月18日午後14時。


 

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